困ります、会長様!~りくたんの誕生日~

3/11
前へ
/142ページ
次へ
桜井先輩と神崎先輩が部活に行ってしまうと、私は会長と生徒会室に2人きりになる。 もう慣れたけど、会長と会ったばかりの頃は意識しまくりだった。 「会長ー?」 寝てる・・・ 書類ちゃんと仕上げたのか? この人。 私は会長が書いてた書類を取り、確認する。 ちゃんと終わってる・・・。 寝顔・・・可愛いな。 私は恐る恐る会長のかけている眼鏡を外す。 爆睡してる・・・。 「里紅・・・」 へっ!? 私は名前をいきなり呼ばれ、ドキッとする。 だけど 「ナース服りくたん・・・ふふっ」 ひっ! 「ま、また気持ち悪い寝言を・・・」 どんな夢見てるんだろ・・・ 「か、会長!起きてください!わ、私が帰れなくなるじゃないですか!」 「ん・・・」 私は会長を起こす。 「りくたん・・・何でナース服じゃないの!?」 「会長、寝ぼけないでください」 「先帰ってくれても良かったのに。りくたんとっくに仕事終わってるでしょ?」 「わ、私が先に帰ったら拗ねるのは貴方でしょう?」 「里紅は本当優しいな。他の奴だったら俺の事放置するよ?」 「か、会長と帰るのは嫌いじゃありませんし」 「りくたん!」 「だ、抱きつこうとしないでください!」 「りくたんが優しすぎてお兄ちゃん泣いちゃう・・・」 「全く、貴方って人は」 「にしても、眼鏡無いと見づらいな」 「あ、会長の眼鏡でしたら私が・・・」 「わわっ!」 へ? 会長がいきなり躓き、私は会長と一緒に倒れる。 「うっ・・・眼鏡無いとふらつく。りくたん大丈夫?」 「か、会長・・・」 私は会長に押し倒されたみたいな状態になっている。 「な、な、何するんですかー!」 私は会長を突き飛ばす。 「り、りくたん・・・」 「き、気をつけてください!」 「りくたん、顔真っ赤・・・」 「あ、当たり前じゃないですか!会長が私をお、押し・・・」 「ごめん!見えなくてふらついただけ!りくたんを襲うつもりは無いよ!俺がりくたんを襲うなんてありえない事だし!」 「あ、ありえないんですか・・・」 「あれ?何かへこんだ?」 「も、もう知りません!さっさと眼鏡かけてください!このドスケベ会長!」 「りくたんは本当ピュアだなぁ」 び、びっくりした! 男の人にあんな事された事無かったから。
/142ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加