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「おはよう。今月の始末書、もうちょっと待ってくれるか」
喫煙所に入って来た梨花に、竹山は肩を軽く叩かれる。
「あんたみたいなんが、あたしらの仕事遅らすんやで。現場に出てないからって、甘く見てるやろ」
「ごめん。…梨花は、ちゃんと仕事してるよ」
「なによ、気味悪いな。褒めても、来月の始末書の提出日伸ばさへんよ?」
梨花は咥えたタバコに火を点け、にっと笑った。
煙を吐き、竹山は歪めた顔を返す。
「昨日の夜は、デートでもしてたん?」
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