第一章

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「先生、わざわざすみません。重かったでしょうに。言って下さればお迎えにあがりましたのに」 母が神妙な面持ちで頭を下げます。 「心配は無用です。わたくしたちは家族ではありませんか。家族が危険に晒されているのにじっとしていられませんもの」 「ああ、先生…」 母の頬に涙が伝います。 とんだ茶番です。
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