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「カレン!あんた幽子先生になんて態度を!失礼じゃない」
私が黙っていると母が目を三角に吊り上げます。
失礼なのは朝っぱらからやって来て、他人の家で当たり前のように食事しているこの人じゃないか。
そう言いたいのをぐっとこらえ、
「おはようございます」
どうにか声を絞りました。
幽子先生はそんな私をじっと見据え、
「だいぶ、憑き物が落ちてきましたね」
と微笑みます。
「ああ、本当ですか?先生」
母がとほっと胸を撫で下ろし、それから、幽子先生に向って手を合わせました。
幽子先生は母が心酔しているある宗教の幹部です。
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