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翔は横の通路、スタッフオンリーと書かれたエリアに入ってあっという間に姿を消した。
…翔ったら…瞳にはすっごいキラキラスマイル!!
ほんっと外面だけはいいんだから!
むっとした顔で翔がいなくなった方向を見ていると、瞳が小さく呟いた。
「翔君、学校とはやっぱ雰囲気違って見えるなあ…」
「それは、…まぁ、確かに」
瞳の言葉にふと、前髪をあげた翔の姿を思い出す。
「普段は子供っぽいって思うのに、なんだか妙に大人に見えるのはライブハウスマジック?!」
瞳はふふっと声をこぼして、話を続けた。
「でも、花音と翔君はホント仲がいいよね。…さすが幼なじみ。ちょっとうらやましいかも」
「そうー?」
その時、急に重そうな扉の向こうから、ひときわ大きい歓声が漏れてきた。
瞳も私と同じタイミングで、ドアに視線を向けていた。
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