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瞬間、
音の洪水が私たちめがけて容赦なく襲いかかってきた。
「…すごいッ…」
……まるで別世界みたい…!!
音楽というより、耳をつんざくような騒音。
ひしめき合う人、人、人…
真冬なのに、中はすごい熱気で溢れていた。
ステージ上の激しいパフォーマンスに呼応するように、お客さんが飛び跳ねている。
振り上げた手や身体がぶつかり合っても全く気にすることもなく狂乱する様子に、思わず一歩後ずさった。
受験勉強ばかりしてる私の日常からはかけ離れた世界に、ただただ圧倒された。
「花音!」
呆然と立ち尽くしていると、瞳は私の腕を取り、右側の隅にあるカウンターを指差した。そこだけがステージの上で明滅するスポットライトや照明とは別に、青白く光っている。
さっきエントランスで貰ったドリンクのチケットはそこで使うのかな?
瞳と二人で早速、人をかき分けカウンターに向かった。
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