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???「あの、大丈夫ですか…?起きてください…わかりますか…?」 ヨシヒト「んんん……?」 ヨシヒトは聞き覚えの無い女性の声で目を覚ました 後頭部に鈍い痛みが残るのを感じる 寝そべっているコンクリートの床が不快なほど冷やりしている ヨシヒト「っ痛てぇ……誰…?ですか…?」 ヨシヒトは後頭部を抑えながら声の主の顔を見た 肩までかかった暗めの茶髪に目鼻立ちの整った20代半ばぐらいの女性だった ???「あっ…大丈夫ですか?これ、わかりますか?いくつか…」 女性は落ち着いた調子で指を3本立ててヨシヒトに見せた ヨシヒト「……3本…あの、誰ですか?」 ヨシヒトは後頭部を抑えたまま目をしばたたかせながら答えた ???「じゃあ、これは?わかりますか?」 今度は人差し指と小指を立て中指、薬指と親指をくっつけたモノをヨシヒトに見せた ヨシヒト「………キツネ」 ヨシヒトは全くこちらの質問に答えず至って真面目にキツネをやって見せる女性を不思議なモノを見る目で見ていた ???「大丈夫そうですね…よかった」 女性は少し微笑みながらヨシヒトの肩を撫でると立ち上がってどこかへ行ってしまった ヨシヒトが体を起こすと少し離れた位置で先ほどの女性が倒れている別の若い女性を介抱している 周りを見回すと薄暗い荒れた室内に数人の男女がいるのがわかる 皆ヨシヒトと同様後頭部を抑えたりさすったりしている もっと周りをよく見回すとどうやらここは何か廃工場のようだということもわかる だが、それ以外がまったくわからない ここは何だ? 何で俺はここにいるんだ? この…4…5…6人は誰だ? 何でここにいるんだ…? ヨシヒトはふと目を向けた先にいた段ボール箱の上に座っているやけに挙動不審な若い男性と目が合った なんとなくで会釈するとむこうも会釈を返して目を逸らした ナオヤは動揺していた ヤバい…何か目が合った…つい逸らしちゃったけど… どうしよ…どうしたらいいんだよ… 怪しい奴って思われたかな…? いや、でも… こんな訳わかんねぇ状況だし、キョドるのが自然だよな…? いや、自然とは言わない… 自然とは言わないまでも…不自然ってことはないはず…… ………たぶんだけど ナオヤは下唇を噛み締めながら右手で左手首を握り締めた ナオヤの動揺には幾つかの理由があった
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