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するりと目隠しを首元まで下げ、真っ直ぐに私の目を見つめるピーター・パン。
お芝居なのに、畔杜が助けに来てくれたのだと思うと嬉しくなった。
「海賊はみーんなやっつけたよ!
もう大丈夫だからねっ!!」
無邪気な笑顔。
興奮気味に頬を赤らめ、この後彼が続けた台詞は・・・。
「艶那を・・・これからずっと守ってあげるから!」
私の名前の部分は遠慮気味に声のトーンを落としていた。
しかしこんな台詞は台本になかったはず・・・。
「だから・・・ウェンディ!
結婚しようよ!!」
続けて言い放ったアドリブの台詞。
本来の台詞を無視して告げられたプロポーズの台詞は、観客たちを歓喜と笑いの渦に巻き込んでいた。
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