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身をよじって抵抗しても、 智樹の腕で固定されているノンが、 逃げられるわけもなく。 舌と指で上下の口を突き立てられ、 快感にギブアップ寸前の表情。 泣き出しそうなその顔に興奮する、 そんなサド気質が自分の中にあると、 初めて気が付いた。 「ほら……イケよ、ノン」 「んっんっんっ……んんーっ!!!」 舌を強めに吸い、 同時に指を突き立てると、 必死で智樹にしがみ付いていた体が、 フルフルと痙攣して脱力する。 「中だけでもイケたな」 言われた内容を理解していないのか、 はたまた余裕がないだけなのか。 トロンと焦点の合っていない目が、 ジッとこちらを見上げている。 「気持ち良かった、か?」 「ん……なんか、ね……スゴかった」 男のプライドをくすぐるには、 100点満点の台詞である。
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