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脱力しきった体を寄りかからせ、
髪や背中をそっと撫でる。
あれほど乱れた女の顔をしていたのに、
擦り寄ってくる姿は、
やはり小さな仔犬のようだった。
「……ノン、だけ?」
「ん?」
「トモちゃん、は?」
一人だけイッたことを悪く思ったのか、
こちらの都合を聞いてくる。
いつの間にそんな余裕が出来たのだか。
「さすがにな、
リビングにゴムは置いてねーよ」
生でやるわけにもいかないし。
「待ってる、よ?」
「は?」
「取って来ない、の?」
おいおい、正気か?
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