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指先で入口を広げてなぞっただけで、 彼女の背がクイッと反った。 声にならない吐息が零れ落ちる。 「ねぇ……チュー、したい」 煽り立てるのは、彼女の甘い声。 内側を撫でながら奥まで差し込み、 反対の手で頭を引き寄せた。 濡れた唇が、哀願するように開くから、 その紅い誘惑に深く深くのめり込む。 いつの間にそんな誘い方を覚えたんだ? 変態画家の絵筆しか知らない、 と言っていたのに。 智樹の腕の中で、 あっという間に花開くノン。 昨夜はキスの仕方も知らなかったのに、 今は積極的に舌を絡めてくるなんて。 「……盛りのついた犬のようだな」 少女に放つ言葉ではないが、 妙な苛立たしさが智樹を後押しした。 「発情期か」
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