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「……ダメだった?」
怒るか、泣き出すか。
どちらかだろうと思ったのに、
ノンは上目遣いで智樹の機嫌を窺った。
「昨日は、トモちゃん、悦んだよ?」
「!」
「あんっ」
投げ返された言葉の圧倒的攻撃力に、
成すすべもなく、
気恥ずかしさを誤魔化すため、
智樹は行為を再開した。
「俺を悦ばせたいのか?」
「ん……」
入口を撫で擦っているだけなのに、
トロンとした瞳で寄りかかってくる。
「だって、トモちゃんも、
そうしてくれる。でしょ?」
そうしてやりたいのは山々だが、
本当に出来ているのだろうか。
この幼く青い体を、
無理に開かせているような気がする。
「気持ちいい、か?」
「うん。……トモちゃんの手、
おっきくて、やさしいから、好き」
首に回した手に力を入れて、
ノンは智樹の首筋に顔を埋めた。
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