第2章

3/4

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「大体終わったでしょ、」 綾の買い物に散々連れ廻された舞はへとへとになっていた 「うん!じゃあ最後はお菓子だ~!!」 「え、お菓子持って行くのダメじゃなかったっけ?」 「ばれなければいいのだよ、ばれなければ」 (何で2回繰り返したんだろう…) やっと最後と聞いて舞は安心した メモに書いてあるものだけを買ったならそんなに時間はかからない筈だった 寄り道しなければ… 「ねぇ何にする?」 綾が舞に楽しそうに聞いた 「私も買うの!?」 「少しくらいばれないって~」 (これが少し…) 綾の買い物かごには少しとは思えない大量のお菓子が入っていた 「そろそろいいんじゃない?」 舞は真剣にお菓子を選んでいる綾に言った 「うん!じゃあレジ行こ!」 けっきょく真剣に選んでいた両手に持っているお菓子を両方かごに入れた (何で綾って太らないんだろう…) 舞は綾の細いウエストを見ていた 「あ、伊波くんだ」 舞は目線を上げる その先には買い物かごを持った晴輝がいた 「伊波くん、なにしてるの?」 「ちょっ!」 舞が止める前に綾は晴輝に声をかけた 「佐野さんこそなにやってんの?」 晴輝は少し驚いた表情をした 「私たちは明日の買い物だよ~」 「あー、桐崎いたんだ」 (いきなり呼び捨てですか、) 舞は腹を立たせながら言い返した 「何処にいようと私の勝手でしょ!伊波くんこそこんなところでなにしてるの!」 「ちょっとまい、何で私に隠れながら言うの?」 「はぁ…、何処にいようと俺の勝手だろ~」 晴輝は舞を挑発する口調で言った 「なんなのよ、も~っ!」 舞は晴輝の挑発にのってしまい1人で怒っていた 「それで、ほんとは何してるの?買い物?」 綾が舞を無視して晴輝に聞いた 「あぁ、晩飯の材料を買いにな」 「へ~、伊波くんが作ってるの?」 「まぁな」 舞は怒るのをやめ、話を聞いていた 「すごーい!でも何で?」 「俺の家は、母さんいないから」 「へっ?」 晴輝の一言に舞は思わず驚きを隠せなかった
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加