第1章

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私は小学校の頃から知っている子がいた そのこは残念だけど女の子 容姿端麗、頭脳明晰、オマケに優しいときたモンだ 私はそのときは彼女のことはどうでもよかった そのときは好きな女の先生の手伝いをして時間を潰していた 何故なら好きだったから。 幼い故気付けなかったが 中学に上がる前私は酷いイジメに遭った 机の中にゴミや枯れた花は当然 運動音痴でそのことで笑われる。 勉強も得意じゃなく、それでまた笑われる ひそひそ話も辛かった そんな思いをして中学に入学した それでもイジメは止まなかった 何故なら私の所為だ。 私は可愛くないし、頭も良くない。 それでまたイジメに遭った 酷いものだ それでも私にはあの子が居てくれたから なんとか持ちこたえた あの子は小学校の頃の私を知っていた そして同じクラスになった そして友達が居ない私と友達になってくれた 感謝しきれない程だ。 今でも感謝しているのだ 本が好き、音楽も好き そんな些細な共通点で私達は喜んだ あの子が他の子に何かを言われているときは 私は何も、できなかった 怖かったんだ。それで失うのが 今までの自分を、あの子を。 否、自分がまた酷いイジメに遭うのが怖かっただけだ それは後から気付き後悔した それから1年。 私は耐えきれなくなり遂に手首を切った 痛みは当然ある、し涙も出た 母親にはこっぴどく叱られた それから私は別教室で授業を受けることにした それでもあの子は来てくれた 私は淡い淡い恋をした 電話がたまにくるとどきどきして 顔に熱が溜まった 先生に話すと『思春期特有のものよ』 だから気のせい。 励ました様だったのかはわからないが 不快だった‥ そしてまた年が過ぎて 卒業に近くなった 最後にありがとうを言えなかった それどころか目も合わせられなかったのだ 自分は本当の大馬鹿者なのだ 悔やんだ。 これが漫画とかなら簡単にできるのだろうな それでも報われなくても最後に良いことがあるんだろうな 悔しいよ。辛いよ。 私の初恋は終わった 否、初恋と呼べるのかどうかも疑わしいが それでも良い。 大好きな大好きだった子へ。
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