1人が本棚に入れています
本棚に追加
同時刻、一人の女性が空港で、
大きな荷物を脇に置き携帯をいじっていた。
その前を横切る男性は、皆彼女をちらっと見る。
彼女の美しさは異彩を放っていた。
瑠璃色の長い美しい髪、
目鼻立ちはハッキリとしていて
その目は、大きく澄んでいる。
すこし前屈みで携帯を見つめる彼女は
大人にも少女にも見えた。
すこし、エスニック調の服装もそう
見せていたのかも知れない。
彼女は友達にメールをうっていた。
「絵里、帰ってきたよー!今度飲みいこー!仕事も紹介してーw」
絵里は彼女の唯一無二の親友だ。
自分の帰りを誰よりも待っていてくれる。
彼女は、絵里からのメールの返事を微笑みながら待った。
「今度の日本ではどんな出会いがあるんだろう…」
彼女は、遠藤 ゆき。ちょうど二十歳だ。
出口で待ち人がいるにも関わらず、彼女は絵里からのメールを待っていた。
最初のコメントを投稿しよう!