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ゆきは、そんな高田を気にすることなく車に乗り込んだ。
ここで、躊躇したり弱気をみせるとまた面倒なことになる気がした。
高田「ゆき、フランスに留学して何する気だ。日本にいろ。ワシが面倒は見るから」
車が動きだすと高田はタバコをふかしながらゆきに話しかけた。
ゆきは「またか…」と思いながらも、この質問には応えなかった。
でも、高田のいうことも一理ある。フランスに留学しても
その先のアテも目標がある訳ではなかった。
だが…今度こそ変わりたい。
そう漠然と思う自分がいた。もう自分の過去と決別したいのだ。
ゆき「そうそう、タカさんにお土産あるよ。今度渡すから楽しみにしててね」
彼女は、高田の話をそらすように高田の肩に寄りかかり、腕をくんだ。
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