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『好きで兄になったんじゃない!』
ある時の兄弟喧嘩の際、話も聞かず一方的に怒鳴られた俺は、ついに耐えかねて大声で叫んだ。
俺の中では、そうした忘れることが出来ないエピソードが増え、怒りと反抗心だけが心の中に残り積み重なったまま、もう何年も過ごしてきている。
家族として特に仲が悪かったわけではない。
そんなこともあったが、不便な田舎で交通手段が少なかった為、塾の送迎や学校への迎えなど助けてもらうことも多々あった。
それには感謝している。
感謝している反面、ことあるごとに祖父が俺に対してした“理不尽な押し付け”の数々が思い出され、頭ではわかっているつもりでも、結局反抗心に繋がってしまっていた。
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