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無数のクローンアーノルド軍団が上空を覆い尽くしている。その中心にいるのはタクトの乗ったアーノルドだ。
「さあ、始めるよ。壊れた人間達を粉々にして全てをきちんと修復するための戦争だ!」
クローンアーノルド隊は地上に対して攻撃を仕掛けていく。彼らに意識は無い。タクトに操られるだけの人形だ。
だが、人類もただ滅びを待っているわけではない。無数のアーノルドで反撃を仕掛けていく。
「ドクターの作っていたアーノルドがまだあんなに残っていたのか。悪い人だ。彼はもしかしたら人にとっては救世主と呼ばれるのかもしれない。でも、僕はドクターとは違う。僕は人に何も残さない。壊れているからだ!」
「壊れているのはあなたです」
「なに!?」
ヒエバナ機の攻撃がタクト機に命中する。だが、そのダメージはすぐに修復される。
「僕を壊せると思っているのか? 僕には無限の回復能力があるんだよ!」
タクトは笑う。
その周囲に巨大なエネルギー砲とミサイルが撃ち込まれ、クローンアーノルド部隊が爆発していった。ラン船長の乗るバージョンアップしたメザニン号が姿を現した。
「ちっ、たいして減ってねえか。まあ、数には数で対処するってのが定石ってもんか。全機発進だ! おいしい所を狙っていけ!」
「はい! ラン船長!」
ランの部下になったアーノルド隊が発進していく。だが、その中にカズマの乗るダーンカイザーの姿はない。
「こちらには決定打となる一発がない。だが、そんな戦いも嫌いじゃないぜ!」
ランはメザニン号を敵のど真ん中に突き進ませていく。
地下の格納庫でカズマは悩んでいた。作り物のクローンである自分に戦う意味があるのかと。
「ヒーローになりたいと思っていた。それもあいつの意思だったんだよな」
カズマ(大人)が消えた戦いを思い出す。ミワのアーノルドとそれを守ろうとするアブノイとの戦い。あいつはミワの元に帰ることを願っていた。
「アブノイ頼む! 俺をミワの元に連れて行ってくれ!」
カズマ(大人)の悲痛な叫びをカズマも聞いていた。その願いをアブノイは受け入れていた。
「あんた、それでいいのかよ! ヒーローになるんじゃなかったのかよ!」
「俺にはもう未来が無い。それはこれからのお前が掴むものだ」
「ふざっけんなーーー!」
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