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それから一週間。
学校からの帰り道で、また彼を見掛けた。
彼は横断歩道で信号待ちをしていた。
私が駆け寄ろうとした時だった。
彼はいつものように勢いよく振り返り、次の瞬間物凄い形相で後退り、段差で足を踏み外し、車道へとよろめいた。
全ては一瞬の出来事だった。
あの時彼には何が見えたのだろうか?
それを知るすべは……もう、ない。
死界の端……完
H26.6.13 by KAORI
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