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「悠紀ちゃーん おっはよー」
赤信号で遮られた道路の向こうがわに、
両手をブンブンと振る少女が見える。
登校途中のウチを見つけたクラスメイトが、
朝の挨拶を送ってくれてるのだ。
可愛らしいリボンのイッパイついた、
フワフワとしたスカートがよく目立つ。
彼女の名前は、姫乃佳弥＜ひめのかや＞。
第二次性徴期真っ盛り、小学校に通う女の子。
ウチも今は女の子の形＜なり＞をしとるので、
同性同士の挨拶に何の引け目を感じることもないのだが……
……若干はずかしい……
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