2人が本棚に入れています
本棚に追加
黒髪に金糸、古田似の『何か』だ。意思を見せた小さき姿に全員の視線が集まる。
『馳走になったな』
「え、喋った!!!」
忠興の驚愕の声に怯む事無く、小さい『何か』は語り掛ける。口から発せられるものではなく脳内に直接語りかける声は、古田の声よりも若干高く幼い印象を与えた。
ふん、と鼻を鳴らす仕草もまた古田に似ており、本人は非常に複雑な顔をしている。
だが、話せるのならば話は早い。氏郷は小さい紫色を構う手を止め、代表らしい『何か』に問う。
「単刀直入に聞きます。貴方達は何者ですか?」
面倒を取り除いた真っ直ぐな問い。
古田似の『何か』は問いに答える誠意を示すように、小さな手を挙げる。
『我等、七哲である』
最初のコメントを投稿しよう!