壱.始まり

2/2
前へ
/2ページ
次へ
 僕の名前は高橋遼介。今は中学2年生だ。スポーツは苦手だが、成績は悪くないし友だちも多い。まぁ、それなりに青春は謳歌しているつもりだ。  チリリリリリリリリリリリリリリリ…今日も騒がしい機械に起こされる…頼んではいるが、もう少し静かに起こしてくれないものかといつも思う。そこで始まり時間は過ぎゆく…いつも通り登校し、いつも通り授業を受け、いつも通り部活に行き、いつも通り帰る。楽しいながらも平凡な日常。僕は自分のプランを持って動く。人に妨害されるのは嫌いだ…「たった24時間しかない1日、無駄なく使わねば損をする。」と、思っていた。僕は趣味があったがどれもこれも中途半端だった。なぜなら、趣味に使えるのは1日せいぜい2時間だし、その間にしたい事は山ほどある。ゲームやテレビアニメ、漫画や小説も読む。不便な事に体は1つしかなくてどうも効率が悪くてしかたがない…2時間はすぐに終わってしまう。だが、1日のプランは崩せない。いつもは渋々ゲームの電源を落とし勉強机に向かう。・・・のだが今日は、3時間の部活がないから、少し自由な時間を過ごせる。「勉強はいつもしてるからしばらくぶりにInternetでも開くか…」と、自分らしくない考えが起こった。  そして約1ヶ月ぶりに、仮想コミュニティサイト「ミジンコ」にログインし、知らない人と雑談をしていた。心地よいものだ・・・1時間満喫し、そろそろログアウトしようと思って僕は×ボタンをクリックしようとした・・・ふと画面をみると、そこに現れた1人のアバター・・・それが彼女だったのだ
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加