第1章

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だめだ。探そう。 方向をかえて走り出したとき。 「あ、にっしー!」 「あ?」 「…あ、あの!そいえば昨日さ!」 明るい声にいらついて、冷たくしてしまった。宇野の顔も引き攣ってる。たぶん思いのほか俺の顔が険しかったんだろう。 俺が急いでるのわかって違う話続けようとしてんのか? 「ごめん、急いでるから。」 「あ、うん…」 何か言いかけてる宇野を残して走り出す。 「…どうしても千晃ちゃん、か…」 そんな声も聞こえない。
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