第1章

5/6
65人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
「秀!」 幼馴染の秀太。 その秀太に抱きつく。 「わっ。なんだよ! …は?泣いてんの?」 泣いてる私に気づいて、声を和らげる。 「…え、まじどした。」 「隆弘と、別れた。」 「なんで?」 「………」 「西島が何か言ったん?」 「…違う。あたしから。」 「だから、なんで?」 黙りこくってる私を離して優しく聞く秀太。 でも言ったら、心配性の秀太だから何か言ってくる。 そんなのだめだから。 「もういいの。ごめん帰ろ?」 腑に落ちないような表情で私についてくる秀太。 家の前についたとき、何か言いたそうな顔をしていたから。 「ありがと!明日ね!」 「千晃…」 ばたん。 閉めたドアに人の気配があったけど、気にしない振りをして部屋に行く。 明日、真司郎にも言わなきゃ。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!