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次の日の朝。
いつもより早く行って、真司郎を呼び出す。
「…真司郎。あたしの彼氏になってくれる?」
「…は?」
固まった真司郎をじーっと見つめてみる。
秀太ともうひとりの幼馴染。
いつも3人でいたけど、私と噂が立ってたのは秀太よりも真司郎が多かったから。
「…にっしーは?」
「別れた。」
「なんで?」
「………」
「言わんとわからへんよ、千晃。」
私に目線を合わせて優しく聞く真司郎。
その気遣いにまた泣きそうになったけど、そこは我慢。
言わないとわかったのか、眉をさげて困ったように笑う。
「…戻ろか。次なに?」
「…英語。」
「千晃できないんちゃう?」
「…教えてよ。」
「はいはい。笑」
元気にさせるためにわざと明るく話してるんでしょ?
わかるよ。あの顔。
ありがとう。真司郎、ごめんね。
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