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二人の姿が見えなくなると、
突然、阿部さんが吹き出した。
「見たー?あいつの顔!ちょっと緊張し過ぎじゃない?あんなんで本当にプレゼン出来るのかしら」
フォローを入れたのは
須藤さんだ。
「まあ、山下はやる時はやる男だよ。緊張もあるんだろうけど、気合い入った顔つきだったんじゃないか?」
「それは分かってるわよ。私も、あいつの事はそこそこ認めてやってるしね。ただ、気合いが空回りしないといいなって」
「…山下さんって、あんなんなのにどうして仕事は出来るんでしょうね。顔もいいし、もう、嫌味ですよ」
「いつまでむくれてんのよ、平井。いいじゃない。あんたには、かっわいーい彼女が出来たんだから!」
バシッと
阿部さんに肩を叩かれた彼は、
顔を歪めて
呟いた。
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