2…思い出

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大学生になって、アイツは神戸の大学へと一人で行ってしまった。 何故だか、携帯電話の連絡先を弟は私に教えようとしてくる。 「姉ちゃん、昴さんとこ電話掛けてあげなよ。番号教えてあげるからさぁ」 「要らないって。あんた友達なんだから、あんたが掛けてあげたらいいじゃないの」 「何を避けてんだよ、夏休みこっち帰って来るから、夏祭りまた久しぶりに行こうぜ?」 「あんたが行ってやんなさいよ。うるさいなぁ」 「姉ちゃん、本当は昴さんが大好きなんだろ?なんでそうやって昔から意味分かんない行動して逆に見られようとすんだよぉ」 「ち、違うってば。夏祭りは友達と行くのが毎年の恒例なんだから、裏切れないっつーの」 で、無理矢理渡された、昴の携帯番号。 何よ、大学生だからって調子こいて携帯電話なんて持っちゃってさぁ。 今じゃ高校生だって持ってんだからねぇ。 だいたいなんで、神戸なんて遠い大学に進学なんてする訳? 会いたいって言っても、すぐに会えやしないじゃん。 なんて、モヤモヤしながら自分の携帯電話を持って、自分の部屋へとその夜は籠る。 ベッドに寝そべり、その紙切れにキス。 チュッ☆
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