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後片付けも二人でやった。
一通り終わる頃、王様は何やらお風呂の準備をしだした。
どうやら浴槽にお湯を貯めるみたい。
「今日は色々疲れたろ?お湯張っとくから、ゆっくり浸かりな?」
そう言い頬笑む。
…何か、違和感。
あの王様が部屋に帰って来てから料理してる時も、食べてる時も、片付けてる時でさえ、何もして来ない。
何かを期待してる訳じゃ無いけど、今までの強引さからすると怪しい…。
それに今朝、あれだけ一緒に入ると騒いで居たのに、今の口振りは"一人でゆっくり入りな"的なニュアンスだと思う…。
ソファーに座り訝しんでいる私とは裏腹に王様はかなり上機嫌だった。
――ピピッ…ピピッ…ピピッ♪
お湯が溜まった合図が鳴る。
「お、溜まったな。
――ほら、ゆっくり入りな。」
相変わらず王様はニコニコしている。
……何だろう…益々怪しい……。
私は違和感を拭えないままバスルームへ向かった。
服を脱ぎ、一応確認。
先輩が入って来る気配は無い。
…―気のせい…?
それならそれで伸び伸びお風呂に入れる。
ほっと安堵しお風呂へ入った。
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