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髪を洗い、身体を洗い、顔を洗っていざ、湯槽へ
『…ふぅ…』
思わず溜め息が溢れる。
…―んー。気持ちイイ。
広い湯船で思いっきり身体を伸ばした。
…それにしても…。
『――良いなぁ。広いお風呂…。』
ポツリ呟いた。
王様の部屋はお金持ちなだけあって、一人暮らしの割には広い。
広いリビングにちゃんとしたダイニング。
二人で動いても狭くないキッチンに、ダブルのベッドが悠々と置いてある寝室。
あと一部屋は入って無いから判らないけど…。
「…―じゃあいっそ一緒に暮らす?」
急に意地悪な声がした。
『!?』
驚いて入口を見るとそこには口の端を吊り上げ嗤う王様が。
『…―なっ!?』
思わず身体を隠し、彼に背を向けた。
「今更隠さなくても。昨日も今朝もじっくり視たし。」
嗤いながら言う。
『なっ…何してん…のっ!?』
焦って敬語になりそうなのを何とか言う。
「何って風呂入ってんの。」
そう言いシャワーを浴び始めた。
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