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彼からグラスを受け取りまた水を飲む。
そんな私の顔色を伺うように、彼はじっと私を視る。
私と目が合うと、パッと目を逸らし
「…ごめん…。」
小さく呟いた。
普段の偉そうな態度とは真逆のその姿は相変わらず子供みたいで
『…次は気を付けてね。』
――そんな言葉で彼を許しちゃう私って寛大だな…。
そう思いながら微笑んだ。
王様は嬉しそうに抱き付いて来て
「――次は気を付ける」
無邪気に笑った。
…――もう…。
やっぱり彼のペースだし。
悔しいけど、この戯れは、彼の方がきっと一枚上手なんだろう。
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