Was it jealous love

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「…何処行くんだよ?」 ガッシリ腕を掴まれ、不機嫌に言った。 『…何処って会社…。』 「どーせ同じ会社なんだから一緒に行くぞ。」 『えー…。』 …それが嫌で先に行こうと思ったんだけど。 「――不満?」 口端を上げ意地悪く嘲笑う。 『…コンビニとか寄りたいし…』 「一緒に行けば良いだろ?」 『ちょっと運動したいし…』 「昨日、沢山シタろ?あれで充分。」 『・・・・・。』 「――うだうだ言ってねぇで行くぞ!」 掴んだ腕を引き歩き出した。 そのまま私は引き摺られる様に彼に続いた。 エレベーターを降り駐車場へ。 『えっ?車?』 「こっちのが早いし、俺、電車嫌い。」 …あー。そうですか。 私は諦め渋々助手席に乗った。 …誰かに見られたらどうしよう…。 私は最後の抵抗をしてみる。 『――手前のコンビニで降ろして。買い物して、其処から歩くから先に行って。』 精一杯微笑んだ。
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