Was it jealous love

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…最悪…。 目線の先には名桐 菖蒲。 菖蒲はゆっくり歩み寄り私に近付くと 「先輩おはようございます。 …それにしても。 あれだけ興味が無い素振りをしていたのに、他の女子を差し置いて一番の目玉を射止めるなんて、流石ですね。 それも作戦でしたか?」 嫌味を帯びた小声で言った。 …この間といい今日といい、何でこの女は私に突っ掛かってくるのだろう…。 『――別に何もして無いし。』 「…へぇ。同伴出勤するだけあって余裕ですね。ホント羨ましい限りです。」 冷やかに言い笑うその目は全然笑って無い。 …ていうか何時から見ていたのよ…。 『――別にアンタに関係無いでしょ。』 そう言い私は足早に歩いた。 「…――先輩、気を付けて下さいね?」 立ち去る私を横目にクスクス微笑んだ。 …―気を付ける? 意味が判らない。 ――それにしても、不快。 私は苛々しながら自分の課に向かった。
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