Was it jealous love

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「…先輩~ご機嫌斜めですか~?」 不意に華穂が話し掛けて来た。 仕事中、態度に出さない様にしていたのに…。 何というか華穂はこう見えて色々鋭い。 のほほん天然系の見た目と話し方とは裏腹に、行動力も思考力も洞察力もある。 そんなのも華穂に好意を寄せる理由の1つ。 『…えぇ。まぁ…。』 「…最近先輩、残業ばっかりですもんね…。ホントに私、手伝いますから~。」 『――ありがとう。でも大丈夫。』 …ホント、ここ最近残業ばっかり気付けばもう金曜日。 「それなら美味しいモノ食べてスッキリしましょう~」 『…明日までにこの仕事終わったらね。』 「じゃあ、やっぱり手伝います~。」 『気持ちだけ貰っとくわ。』 「…じゃあ、先に帰りますね…。」 『はい。お疲れ様。』 がっくり肩を落として華穂は帰って行った。 『…さてと…。』 私は深呼吸をし、仕事を再開した。
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