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彼が買ってきたサンドイッチを頬張りながらも私はパソコンに向かっていた。
「…珍しいな。お前が残業なんて。」
王様がポテトを食べながら言った。
『…そう？』
…確かにそうかも。
あまり残業をしないというか、サクサク済まして残業にならない様にしている。
仕事は就業時間内に終らせるものだと、思ってるから。
「――あんまりにも定時にばっかり帰るもんだから、男でも居るのかと思ってたよ。」
笑いながら話す。
…ていうか、いつ見てたのよ。
私の居る総務と、先輩の居る企画部は階も違うし位置も離れてるから、使うエレベーターや階段なんかは違う筈。
偶然見掛けるとしたら正面玄関くらいだろうけど…。
そしたら忙しい先輩が私を度々見付けるのはおかしいし…。
『…何処でそんなん見てたのよ？』
怪訝な顔して訊くと
「ん？秘密」
口角を上げフフっと笑う。
『…抑、いつから先輩は私を知ってたの？入社式の時は偶々？それとも前から知ってた？』
ついでに訊いてみた。
「んー？それは…いつだったかなぁー？まぁそのうち、追々な。」
…全然答えになって無いし…。
『――じゃあ、何で私なの？』
…先輩モテるのに。しかも私は先輩に好意を持って無いのに。
「――それは、愛希だからだよ？」
満面の笑顔で言った。
…意味が解りません。
誰か翻訳して…。
…何かもう、コノ人に何か訊くのは止めよう…。
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