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…菖蒲の言ってたのって、この事?
暫く考える。
ふと、ドアノブを視る。
…何だ鍵、開けられるじゃん。
そりゃそうか…。
大体、会社や倉庫なんかの鍵は、余程重要な場所じゃ無い限り、内側からなら開けられる様に成っている。
ほっと胸を撫で下ろして、鍵を回す。
カチ…カチ…
回らない。
…ガチ…ガチ…ガチガチ…
もう一度、今度は強く回すが回らない。
何かが引っ掛かってるのか途中で止まってしまう。
…何コレ…?
意図的なモノなのか、ただ単に壊れているだけなのか…。
どちらにせよ出れない…。
『…う~ん…。』
…―あ、携帯―――。
ポケットを探す。
…無い…。
というか、デスクに置いたまま来ちゃった…。
…最悪…。
さぁ…どうしよう…。
資料室の中を見渡す。
…ホント何も無い…。
強いていうなら、脚立が在るくらい。
…こんな所、誰も来ないし。
困った…。
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