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「…―――ぱい――…
…―――先輩!―…
…―――愛希先輩!! 」
『えっ?!』
「えっ?!じゃないですよ!!
アタシの話聞いてました?!」
『――ごめん。
全っ然聞いてなかった。』
「はっ?!
・・・・もー!!!
ちゃんと聞いてて下さい!!」
隣の課の後輩、紀田 優奈 キダ ユウナ が呆気ながら苛々して言ってきた。
『ごめん。ごめん!
――で、何の話だったっけ?』
「だーかーらー!!
来週の土曜日の夜!!
空けといて下さいね!!」
『・・・・。何で?』
「社内合コンなんです!」
『・・・。えー・・・。』
「えー。じゃなくて!
そりゃ、先輩は興味無いかもしれませんけど。
先輩が来ないと困るんです!!」
…あー。面倒くさっ。
いやに優奈が猫なで声で話し掛けて来たから嫌な予感がして、あんまり真面目に話を聞いて無かった。
『…面倒くさいから嫌。』
溜め息混じりに私が答えると
「奢りますから!!」
上目遣いで私を視た。
『後輩に奢られるのは…。
てか別に私が行かなくてもいいんじゃ…?』
「先輩が来ないと良い男が集まらないんです!!」
どや顔の優奈はキッパリ言い切った。
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