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『…はぁ。』
玄関を開け溜め息を一つ。
見慣れた自分の部屋。
えーっと、着替えに、下着、化粧品と…。
パタパタと必要な物をかき集める。
…ていうか何で私、律儀に、プチお泊まりセット作ってんだろ…。
ふと思う。
特に何かする予定は無かったけど…。
貴重な休みを先輩と過ごすなんて…。
いっそこのまま無視しちゃうとか?
…そういう訳にもいかない。
マンションの下には待っている先…。
このまま、ないがしろにしたら後で更に面倒臭そう…。
…大体。半年間恋人って…。
あの人の思考回路は一体どうなっているのだろう…?
あの態度は私を好きとか、そういうんじゃ無いと思う…。
なんて言うか…。
愉しんでる…?
…でも何の為に?
私を振り回して、一体何がしたいんだろう…。
――ワカラナイ―――
…それに一方的なあの態度は正に王様…。
人の意見なんてちっとも聞かないし…。
『…はぁ。』
また溜め息を溢し、部屋を後にした。
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