Love of play

14/26
前へ
/400ページ
次へ
「――遅い。」 下に戻ると車の前で仁王立ちした王様が。 『…昨日、急に泊まったから色々やることあったんです。』 王様は私から荷物をぶんどると車のトランクに詰め、私を助手席に押し込んだ。 「――じゃ行くか。」 何故か上機嫌に言うと車を走らせた。 『…行くって何処に…?』 何だかんだでもう14時半過ぎ。 何をするんだろう…。 「…取り敢えず…買い物!」 『…買い物?』 「そっ!」 やっぱり王様は上機嫌。 そんな彼を不思議に思いながらも車は進み、暫くすると近くのショッピングセンターに到着した。 『先輩、何か欲しい物ある…の?』 マズイマズイ。つい敬語になりそう。 「俺のじゃ無えよ?お前の物を買うんだよ。」 『は?』 「これから半年間、…昨日みたいな事だってあるだろ?ある程度買って置いとけよ。」 不敵に言うその顔は何故かちょっと照れていた。 ――またそんな顔する…。 時折見せる少年の様な顔。 つい可愛いと感じてしまう…。 …――ホント謎。 「――ほら、行くぞ。」 つい彼を観ていた私の手を取り歩いた。
/400ページ

最初のコメントを投稿しよう!

98人が本棚に入れています
本棚に追加