98人が本棚に入れています
本棚に追加
王様が"デートしてる時は手を離さない"…なんて言い張るから…。
渋々手を繋ぎ彼に引かれて歩いていた。
先ず薬局へ行き、化粧品、歯ブラシ、シャンプーやらトリートメント、石鹸やスポンジに至るまで揃えられた。
…これじゃあ家に取りに行った意味無いじゃない…。
というか…
『――先輩。買いすぎじゃ…?こんなに一通り揃え無くても…。』
「どーせ使うんだし、あるに越したことはないだろ?ウチにあるの男物ばっかだし。」
『…それは…そうかもしれないけど…。』
――確かに。男物しかなくて今朝ちょっと困ってコンビニに走ったのだった…。
ま、コンビニ隣のビルだったから善かったけど。
「…次は、服だな!」
『――服も!?』
「…俺は別に良いけど、同じ服で出社するなら要らない?」
『…要ります…。』
…と言うか、そんなに泊まらせる気なの…。
私は項垂れながら歩いた。
そんな私とは裏腹に王様はウキウキしていた。
…―もう…。
最初のコメントを投稿しよう!