第1夜

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「血ですよ。」 ??? 「O型ですが。」 「いや、そうじゃなくて。聞いたことがありませんか?昔は血を売買する商売があったのです。生活費に困った者は、自分の血を売りました。」 聞いたことは…ない。 「あたしに、血を売れって事ですか?」 「はい。…実は、直樹君を始め、ここの住人はこう見えて身体が弱いのです…ですから、若くて健康な貴女に、献血をお願いしたいのです。…どうですか?人助けをしていただけますか?」 そっか。 そういうことか。 よく見ると、アリスさんや直樹、森下さんは、顔が青白いものな。 お金があっても、身体が弱いんだ…ちょっと、可哀想かも。 「分かりました。あたしので良ければ…祖母にも言われてます。困った人がいたら、助けてあげなさいと。」 「いいお祖母さんをお持ちで。」
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