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「だって、献血と言ったら、こうでしょ?」
あたしがきょとんとしていると、突然、直樹の顔が近づいてきた。
自慢じゃないけどね。
あたし、この年まで女子校育ちだから、彼氏なんていなかったし…、こんな間近で男の人の顔を見る機会もなかったし…、
キ…キスとか、したことないし…!!
「んっ!!」
反射的に目を閉じて、身を固くした。
しかし、唇に触れる感触など、まったくなく…それどころか。
突然、首筋に激痛が走った!
「ちょっと!イヤ、痛いッ!!ヤメテ!!」
「直樹君、彼女は初めてだ。あまり強く吸うなよ?」
森下さん、助けるどころか、ジタバタするあたしの脚を押さえるの、やめてくれませんか?
やば…何か頭がフラフラしてきた…。
「ご主人!やりすぎです!!彼女を離しなさい!!」
アリスさんの声を聞いた気がして…あたしは気を失った。
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