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 目覚ましの音が相変わらず煩い。部屋の近くの階段から、ドタバタと上がってくる音が聞こえ、即座に僕は布団をかぶる。  少しして静かになりそっと布団から顔を出すと、目の前に妹の顔があって、僕は悲鳴とともに起きあがった。 「うわああああっ!!お、お前!いつからそこにいたんだよ!」 焦りと怒りが溢れ出る。ノックぐらいして欲しい願いと、忍者のように静かな足音。先ほどの階段を駆け上がる音とは全く違う。 「いつからって、さっきよ。」 安定の真顔で正直に言うと、僕の部屋の周りをキョロキョロと見て「相変わらず汚い部屋...。」とボソッと呟く。 「何か言ったか。」 丸聞こえではあったが、聞こえないふりをしておく方が身のためだ。精神的にやられる。豆腐メンタルの僕には無理だ。 「何にも。っていうかさ、早く起きなよ。朝ご飯できてるよ。」 「いらねぇ...。」  再び布団にもぐり込むと、妹は布団をはいで無理やり僕を起こしてくる。 「もーいいから!早く!!」 すると一階からキーンとするような声が響いた。 「空!早く下りて来なさい!」 「ほーら、言われた。」 妹は完全に馬鹿にして笑っていた。性格が悪いものだ。  部屋を出て一階に降りると、妹と母がほぼ毎朝見てるであろう朝のニュース番組をガン見しながら朝食を食べていた。 「空も食べちゃいなさい。全く、風花が起きないだなんて、純粋じゃなくなったのね。」 相変わらず豆腐メンタルを崩そうとする、母の言葉にはやられる。妹だって純粋ではないだろう。あの笑いを思い出すにあたり、「全くこの家族はどうなってんだ。」とも思う。  朝食をグズグズダラダラと食べている間に妹は小学校へ、母は仕事へと向かい、家には僕一人になった。  残っている朝食を口の中に詰め込み、牛乳で流し込むと、小走りでパソコン室に向かう。 「ここから、が、幸せの、時間」 単語刻みで鼻歌を歌いながら、パソコン室に入り電気をつけ、パソコンの電源をつけながら椅子に座る。  小さな個室みたいな物だが、「この部屋使わないから。」と両親が与えてくれた最高の部屋だ。 自分の部屋とは違い、壁の周りには好きなアニメキャラのポスター(妹のも含む)がびっしりと飾られており、天井にも飾ってあるのだ。 「嗚呼....至福。」 うっとりとしているうちに、パソコンの電源がついて、サイトを開く。
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