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気分転換もほどほどに、再びパソコンのディスプレイと格闘。その日私は、定時で仕事を終わらせたかった
天斗はいつも早めに仕事を終える。彼の手際よさは抜群。その上、クリエイティブな仕事でも才能を発揮できると会社では評判だった
私が早く仕事を終わらせれば、彼との時間が生み出せる……
「入社して3年、私ってなかなか仕事が馴染まないのよね……」
そう愚痴をこぼしてみた
「なら、辞めたら」
「え、あ……課長」
いつの間にか天斗が、私の後ろで腕組みをしてディスプレイを覗き込んでいた
「ちょっとだけ叩いてもいい?」
天斗の手が私の肩に乗った。私は、必死に心臓の鼓動を押さえると、「は、はい」と言って席を譲った
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