第1章 悪魔のセールスレディー

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「ありがとう。 今日もボクのことをスターリンと呼んでくれて」 いやいや、 違うって。 いつになったら真実に気がつくんだろうか。 面倒くさいから、 そのまま放置対応。 「そうだよね。 ぼくは、 輝くスターだもんね」 知らないって幸せなことなのかもしれない。 「ほらほら、 二人ともゆっくりしていると遅刻、 遅刻」 私とは似ても似つかない美人の母親が、 時間をせかしてくる。 母と弟は瓜二つ。 本当に良く似ている。 男の子は、 母親に似たほうが幸せになれると誰かが言っていた。 私は女でも、 母親に似たかった。 や、 やばい。 のんきにタリンの相手をしていたら、 本格的に時間がやばい。 時間がタリン。 なんて、 親父ギャグを思っていると、
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