第1章

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朝日が昇る手前、真選組屯所には難なく入り込むことができた。深夜~朝方の時間帯とはいえ、こんなに簡単に敵の侵入を許すとは。真選組も大したこと無い集団なんだね。 気配を殺し廊下を歩き、たくさんの部屋があるのを横目にしながら、事前に阿伏兎に調べさせた目的人物の部屋へと真っ直ぐ向かう。 「此処か……」 襖を音を立てずに開ける。布団には、沖田総悟が気味の悪いアイマスクを着けながら寝息をたてている。 趣味の悪いこって、と内心思う。だが人のことは言えない。俺は今野郎の寝込みを襲おうとしているのだから。 さてまずは、足か、腕か、頭か……。どこから攻めようかな~ なんて考えていると。この男は、どうやら俺の僅かな殺気に気がついちゃったみたい。 アイマスクは装着したままなのに。片手はいつの間にか刀を手にしているよ。 体制的にどうみても俺の方が有利なのに。ちょっと近づけば、俺の方が殺られちゃいそうな雰囲気を醸し出している。 ……あり。
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