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男は悲鳴の聞こえた方へと急いだ。
ただ、駆け付けた時にはもう事は終えていた。
ただ、そこに残っていたのは男の無惨な死体と、血溜まりに小さく座り込んでいる小さな女の子だった。
その女の子が抱えているものは刀だった。
真っ白な鞘に不思議な下げ緒の刀だった。
男は疑問に思った。
何故、こんなところに女の子がしかも刀を抱えているのかと。
「………誰?」
女の子は顔を上げた。
その顔には男の返り血が点々とついていた。
男は女の子と目が合った瞬間背筋がゾッとした。
何故だと言われたら分からないと答えるだろう。
直感的に思ってしまったのだ。
「君は…此処で何をしているの?」
男は女の子に尋ねた。
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