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◇◇◇
「"狐"!貴様を…此処で始末する!」
そう凛を迎え撃つは新政府軍。
何人いるか分からない。
何十……何百といる。
銃を持つはたった十人。
それだけは冷静に判断出来た。
稔麿、凛は…何のために人を斬ったんだろう。
薩長軍からも幕府からも恨まれ、お尋ね者だ。
何が正しいのか分からないよ。
でも、守りたいものはあるから。
見失わない。
凛は『白朱』に体を預けることはしなかった。
凛は刀をスラリと抜き、鞘を捨てた。
そして、大軍へと刀を向けた。
「死ねぇぇぇ!!"狐"!!」
凛は真っ正面から突っ込んだ。
体勢を低くし、銃の弾丸を少しでも当たらないようにした。
そして、地を蹴り跳んだ。
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