最終章

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「これは……!」 誰もが息をのんだ。 目にした光景は地獄絵図かというほど酷かった。 倒れているのはどれも薩長軍。 その周りは真っ赤に染まっていた。 誰も状況を飲み込めない。 いつも冷静な土方でさえ。 大坂城へと向かう一本道は緋く染まっていた。 「凛……?凛…!!」 土方は見覚えのある刀が地面に突き刺さっているのが見えた。 これだけ赤い中にたった一つの白い刀。 美しかった。 「凛ちゃんが…?」 「探すぞ!」 土方たちは凛を探し始めた。 幹部は誰もが知っている。 新撰組という組織を救われていたことを知っていたからだ。 死体を避け、凛を探し回った。 あれだけ大切にしていた刀がこんなところに突き刺さっているのだ。 必死だった。
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