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凛の両肩は何かで貫かれた痕。
そして、そのせいで動かなくなった腕。
口周りは不思議なほど綺麗だった。
何かがくわえられていたような…
身体中傷だらけだった。
「どうして……。そこまでしたんだ…」
山崎は白い猫を一撫でして、凛を抱き上げた。
凛の腕はぶらりと下に落ち、その戦闘の凄さを物語っていた。
山崎は林から出て、土方のもとへとゆっくり歩を進めた。
「山崎!見つかった___」
山崎の目からは涙が流れていた。
それを見た土方や藤堂、ほかの幹部たちは言葉を失った。
「凛の…右肩は刀で貫かれ、左肩は銃弾が当たった…模様…。それでもなお…戦おうとしたのか口に何かをくわえ、戦ったのかと…」
山崎は静かに地面に下ろした。
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