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◇◇◇
チリン___
チリン___
一匹の白い猫は桂のもとに現れた。
足だけ真っ赤に染めて。
そして、尻尾にくくりつけられている布を見た。
「凛……」
黒い布が赤く染まっている。
桂はその布を手に取った。
それを見届けたように白い猫は桂の前から姿を消した。
「本当に……やったんですね……」
桂は晴れている空を見上げた。
雲一つない青い空を。
凛は桂と別れる前に願いを言った。
『凛の…願いは…新撰組を守る為に薩長軍を斬って…死ぬこと。』
『小五郎には…それを認めて貰う。ごめんなさい、でもありがとう。』
凛はこう桂に言ったのだ。
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